わたし、型屋の社長になります
こんにちは。
昨日読み終わった本の紹介。
著・上野歩『わたし、型屋の社長になります』(小学館文庫)
これもバイト先の店長にお借りしました。
先日の『給食のおにいさん』もなのですが、
いわゆる「お仕事小説」っていうジャンルです。
このジャンル最近多いですよね。本屋さんの新書コーナーにも必ずと言っていいほど2,3冊並んでいるのを見ます。
そもそもタイトルにある「型屋」とは、
「スマホの外側のケースも、ボタンも、この中に詰まった電子部品も、さまざまな金型から生み出されているの。テレビも、パソコンも、大きいのなら自動車のボディだって、ありとあらゆるものができてるといっていいわけ。溶いた小麦粉と餡の代わりに溶かした金属や樹脂を金型に流し込んでね。この工場では、そうしたいろんな部品の金型を受注製造しているんだ。」(本文より引用)
このように金型を受注製造する企業のことを型屋といい、
主人公である花丘明希子がとある事情でその型屋の社長になるという内容。
感想。。
内容は面白かったです。会社のために奔走する女社長の必死さがすごい伝わってきて、あっという間に読み終えることができました。
自分たちの日常は気づかないうちに、高い技術力によって支えられているんだ。と気づかされましたね。
ただちょっと気になった点…
ちょっと出てくる単語や道具がちょっと専門的(マニアック)過ぎて、自分の中でイメージしづらいな。と感じました。
(例えば給食などの一般的に理解できる内容と比べて)
呑み込みにくいといいますか。
もちろんのことその単語や専門用語に対する説明はされていますが、ちょっとそれだけでは理解しきれませんでしたし、それに精通した知識がない私としては、うーーーん。という感じでした。
物語の中で壁に当たったとき、その何が問題なのか。何を改善したのか。が想像しづらいので、何に一喜一憂しているのかがわからず、どうしても物語に置いてけぼりにされている気がしてしまいます。
「ラジエーターキャップ」や「スクリュースレッド」と言われて、すぐに形やどのような特性を持ったものなのかが思い浮かぶのであれば、すごく面白い内容だと思います。
私はわからなかったのでいちいちネットで画像検索していました。わからない人でもこのようにしたらある程度想像できるかなと思います。
『わたし、型屋の社長になります』
面白かったですが、読み手を選ぶ内容であると思います。
今回私はその知識がなかったために少し物足りなかったですが、わかる人が読めば絶対に面白いはずです。
ぜひどうぞ。
それではノシ